Art & Story

イタリアに行くならまずトスカーナを訪ねよう

自然、文化遺産、ワインや料理と、語りつくせないほど魅力にあふれるトスカーナ

タリアが統一国家となったのは19世紀になってから。それ以前はヴェネツィア、フィレンツェ、ピサ、ナポリなど、今でも有名な都市が国家としてそれぞれ独立した都市国家が多く集まっていました。なかでもトスカーナにはルネサンスの担い手を多く輩出したフィレンツェ、あるいはピサなどの有名な都市がいくつもあります。

古代ローマの礎を築いたのはトスカーナに住んでいたエトルリア人といわれ、ルネサンス期に活躍したレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、さらにはガリレオ・ガリレイなどもトスカーナ出身です。イタリアといったらローマと思われがちですが、トスカーナ(現在のトスカーナ州)は多くの古都や文化遺産、美しい自然に恵まれていて、多くの観光客が訪れています。イタリアに行くならまずトスカーナを訪れなくてはならないといっても過言ではないでしょう。

トスカーナのほぼ中央に位置しているのはシエナ(あるいはシエーナ)です。美しいブドウ畑が広がる田園風景はまさに絵画の世界。そしてその風景の中に美しいシエナ大聖堂やカンポ広場などがあるシエナの街があります。ルネサンス期にはフィレンツェと並ぶ芸術の街と称されたシエナでワインとトスカーナ料理を堪能してみたいものです。

ピサの斜塔で有名なピサも観光には欠かせません。この斜塔を含むピサ大聖堂など、歴史的建造物が数多くあります。
そしてフィレンツェ。メディチ家の支配下で大いに繫栄し、ルネサンスの中心となったことで特に有名ですが、世界遺産に登録されている歴史地区はまさに一見の価値ありです。
ダ・ヴィンチの「受胎告知」やボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」など、ルネサンス絵画の宝庫といわれるウフィツィ美術館は建物そのものも必見でしょう。
自然の景観、文化遺産、さらにはワインや料理と、語りつくせないほど奥深い魅力にあふれるトスカーナ。世界中の人々を惹きつけてやみません。

 

文:有澤 隆

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