波しぶきについてはこれまで深く考えたことは無かったのですが海やビーチ、コースタルなインテリアポスターを作っていて、ちょっと波しぶきの存在が気になってどんなものなのか調べてみました。
波しぶき(波飛沫、シー・スプレイ)とは、主に大気と海洋の境界面で気泡がはじけて大気中に放出されるエアロゾル、いわゆる気体中に浮遊する微小な液体です。
波しぶきには有機物と無機塩が含まれており、海塩エアロゾルを形成します。 エアロゾルとは雲粒のような細かい粒子で、大気中の人為的に作られた汚染物質(粒子)を除去するという素晴らしい浄化能力があります。
また、波しぶきは大気と海の関係において、大気に熱と水分を伝える働きがあります。なので波しぶきは地球の気候パターンや熱帯性暴風雨の強さなどに影響を与えています。
さらに波しぶきは沿岸における植物の成長や種の分布にも影響を与えますし、沿岸地域における建築物や車両など、人工物の腐食を進めます。
人間にとって暴風雨や建築物の腐食は厳しい環境を作られることになります。一般的に浄化とは「よごれや悪を取り除いて、清浄・清潔にすること」と言われています。しかし、波しぶきによる浄化とは地球本来の姿に戻そうとする、自然の持つ機能と言えるでしょう。
波しぶきが作られるメカニズム。
風や白波、砕けた波が海面に空気を混ぜると、空気は集まって気泡を形成し、海面に浮かび、空気と海の境界で破裂します。
破裂した際には、海面から20cmぐらいの高さに、ナノメートルからマイクロメートルの大きさで千個単位の海塩エアロゾルが排出されます。
波しぶきには、風速やうねりの高さ、うねりの周期、湿度、大気と地表水の温度差なども影響して作られます。
美しい自然には複雑で高度なメカニズムが組み込まれていて、毎日当たり前のように繰り返されていてとても感動ものですね。